バングラデシュ ガジプールの学校(中等教育)におけるパソコン教育活性化事業
対象地域
バングラデシュ:ダッカ市、ガジプール県、ジャマルプール県、ネトロコナ県、ボリシャール県
背景
実施団体の代表者は、2007年、現地女性と共に事業対象地(ガジプール県)に貧しい子ども達のための学校『YOU&MEインターナショナルスクール』を設立した。実施団体は、この学校を支援する団体である。当時、当該地域は農村で学校がなく、学校に通えない子どもが多数だった。設立当初の在校人数は26人だったが、現在は399人(年中〜10年生)である。
設立以来、この地域には縫製業などの工場が乱立し、学校保護者も近隣工場に勤務し始めたが、平均月給は約10,000タカ(約13,100円)程度で、家賃、食費、光熱費などの支払いに追われ、各家庭からの月謝の支払い状況は良くない。生徒の月謝は400〜600タカ(約524〜786円)だが、貧困家庭からの支払いは現地教師判断で免除し、月謝の支払い状況は約27%である。学校設立から12年が経過し、生徒も将来を真剣に考える年齢になり、将来の進路を自分で選択したいという願望を持ち始めたが、貧困家庭の厳しい現状による課題もあり、女子生徒の中には児童婚をする生徒も出ている。
本校は2012年、独自のクラブ活動(洋裁、コンピュータ、オーケストラ、読書、作詩、ダンス、スポーツ、合唱、ギター)を開始し、2019年には特に女子生徒の自立のために洋裁クラブを活性化した。さらに、地域からはパソコンクラブ活性化への高いニーズがある。地域にはパソコンを学ぶ場がなく、所有する家庭も少なく、保護者からは生徒のパソコン技術取得(ワード・エクセル基本操作)が期待されている。このため、本事業では、『YOU&MEインターナショナルスクール』の6〜10年生(約80人)のうち最大15人(各コース5人×3か月×3コース、貧困家庭出身者を優先)を対象にパソコン操作の基礎技術(ワード、エクセル)を学ぶ機会を提供し、将来の就職に役立てる。
目的
生徒にパソコン基礎技術を習得させることによって、雇用における競争力を高め、貧困脱却を目指す。また翌年以降は地域住民にもパソコンクラスを開設し、地域全体の雇用安定を目指す。
事業内容
パソコン(Word、Excel)コースの開講(1コース3か月×3回)