ネパール国ナワルパルシ郡急性栄養不良統合管理プロジェクト
対象地域
ネパール:ナワルパルシ郡内の約20村
背景
ネパール・ナワルパルシ郡(人口64万人、識字率71%。郡内56村のうち20村が対象地域)の栄養状態は非常に悪く(5歳未満児約6万人のうち12%・7,000人が急性栄養不良、うち重度なのは2,000人)、早急な対策が求められているが、政府とユニセフの協働によって一部の郡で試験的に実施されている「急性栄養不良統合管理」(IMAM)の対象となっておらず、NGOによる支援が必要とされている。実施団体は、2014年に現地を訪問した際、特にユニセフから同郡におけるIMAMの実施を要請されており、本事業の立案に至った。
本事業では、ナワルパルシ郡の5歳未満の急性栄養不良児に対して、適切な治療・回復・予防サービスを提供する。
目的
本事業はナワルパルシ郡における5歳未満児の急性栄養不良に起因する死亡率や罹患率の低減に貢献することを目的とする。
事業内容
1.現地人材(保健ワーカー370人、女性コミュニティ保健ワーカー570人、病院関係者25人)の能力強化
実施団体の専門家が郡の関係者に対して指導者研修(TOT)を実施し、その郡の関係者から保健ワーカーらに研修を行う。
2.中度栄養不良児(約7,000人)の母親を対象とした栄養教育・カウンセリング
上記研修を受けた住民組織や保健ワーカーが講師となって研修を行う。
3.急性栄養不良治療センター(17カ所、うち5カ所を今井基金に申請)の設置と重度急性栄養不良児(2700人)に対する適切な治療の提供
4.郡における栄養改善対策のための協調メカニズムの強化