カンボジア王国コンポンチャム中学教員養成所の実践的環境教育支援事業(3年目)
対象地域
カンボジア:コンポンチャム州コンポンチャム市
背景
カンボジアでは、近年の急速な経済発展に伴い、大気・土壌汚染や水質汚濁などの環境問題が生じているが、観察・実験などの体験を取り入れた環境教育を行う人材が不足している。カンボジアの人々が自然と共存する社会を実現するためには、身近な環境教育を行う教育者を継続的に育成するシステムを構築することが急務である。
2013年、実施団体は、日本国内での環境教育分野での豊富な経験をもとに、カンボジアの小学校、高校、NGOなどにおいて環境教育を実施した。その結果を踏まえて、カンボジア教育省教員養成局長と協議したところ、中学教員養成所の教育養成課程における環境教育支援の要請を受けた。
そこで、実施団体は、2014年度より、カンボジア第3の都市であるコンポンチャム州の中学教員養成所において実践的な環境教育の指導ができる教員の養成システムの構築に取り組んでいる。
目的
コンポンチャム中学教員養成所の中学理科教員養成課程において、カンボジア人理科教官から履修生に対して、新たに、校庭の自然や地域環境を活用した正しい科学的知識に基づく観察・実験を取り入れた実践的な環境教育の指導が行われるようになる。
事業内容
1.実践的環境教育の研修
コンポンチャム中学教員養成所(RTTC)の理科教官6名(物理、化学、生物、地学)を対象とした(日本側講師による)実践的環境教育の研修
2.実践的環境教育のモデル授業
中学校の教員として訓練を受けているRTTC履修生(物理・化学コース30名、生物・地学コース30名、高卒程度)を対象とした(日本側講師による)実践的環境教育のモデル授業
3.教育器材の整備
RTTCの教育器材の整備(教育器材の見本をモデル授業で提示、現地調達方法開拓、ほか日本からの現物支給支援)
4.指導書の作成・配布
実践的環境教育指導書の作成・配布(クメール語)