ネパール地震被災者支援のための緊急物資配布事業
コンサーン・ネパール(Concern for Children and Environment-Nepal)
対象地域
ネパール:カトマンズ市内および郊外
背景
2015年4月25日土曜日午前11時55分、ネパールで巨大地震が発生し、家屋、建造物、学校など数万戸が損壊した。この地震により9,000人が死亡し、22,000人が怪我を負ったとされている。倒壊家屋数は24郡の20万戸で、そのうちカトマンズ盆地を含む14郡では甚大な被害を受け、緊急事態宣言が発令された。また、800万人が立ち退きを余儀なくされた。5月12日には、カトマンズ盆地から東に150kmに及ぶシンドゥパルチョークとゴルカ郡で2回目の大地震が発生した。ネパール政府の試算では、この余震による損失額は800億ドル(8千億ネパール・ルピー)にのぼる。このため、政府は日本、中国、インド、米国、英国など諸外国政府に対して支援要請を行った。それに応える形で、諸外国から資金支援や救援隊の派遣が行われ、なかでもインド、日本、中国は率先して緊急救援に乗り出し、緊急事態宣言地域で支援活動を行った。
その後も毎日のように余震が続き、最初の地震と第2回目の地震から数週間後には、ランタン山岳地域で巨大崩壊と地滑りが発生し、200人が行方不明となり、うち約半数の死亡が確認された。その後約60人が発見され、その約半数が外国人であった。
実施団体は地震発生からの1週間で被災地をまわり、最も必要とされている物資(栄養価の高い食物、テント、マスク、医療サポート、飲料水、子どもが安全に学べる場所ほか)を特定した。
目的
ネパール巨大地震の被災者支援
事業内容
地震で被災した1,069世帯に対してニーズに応じた救援物資を配布し、さらに428人(子ども、成人)に対して診療を行った。
※支援対象人数は、他財源からの支援を含めた実施団体の活動全体の数値である。当基金による支援は、活動全体のおよそ2割を占めた。
【救援物資の内容】
1. 避難シェルター
(1)テント(ポール、ロープ、杭)
(2)ビニール・マット/ビニール幕/防水用敷布マット
(3)寝具類/エア・マットレス/防水気泡パッド/シーツ/毛布
(4)防水プラスチック貯蔵容器(大)
(5)殺虫剤加工蚊帳/防蚊剤
2. 水/食料
(1)浄水器/浄水用ドロップ/タブレット
(2)貯水容器
(3)ビタミン/栄養剤/経口補水薬
(4)インスタント食品
(5)携帯調理用コンロ
3. 衛生用品
(1)手の除菌用ローション/食器・衣類用洗剤
(2)洗面用具(石けん/シャンプー/歯磨き粉/歯ブラシ)
(3)タオル/布巾/ハンカチーフ
(4)外科用/ビニール/ゴム手袋
(5)マスク/ビニール・シューズ
(6)エコ・トイレ/トイレット・ペーパー
4. その他
(1)懐中電灯(充電式、国際対応)
(2)充電式電灯/電球
(3)ヘッドライト/電球
(4)安全用ヘルメット