「幸せ分かち合いムーブメント」〜人材育成を通した村人主体の生活向上プログラム〜(2年目)
対象地域
ネパール:カブレパランチョーク郡マンガルタール行政村、カルパチョーク行政村
背景
ネパールでは貧困や就職難などから多くの若者が出稼ぎや留学のため国外へ流出している。地域全体のエンパワメントのためには、対象地域で続けている「幸せ分かち合いムーブメント」は8年目を迎えた。村人で委員会をつくり、教育や収入創出、季刊誌発行などの活動を行ってきた。しかしその間、引っ越しや出稼ぎ者が増え、若者の目は海外に向いているなど状況はどんどん変化している。
村にとって本当に必要な活動は何か、もう一度みんなで考え、具体的な計画をたてようと、2014年9月の6日間、マンガルタール行政村の5地域で、申請団体から調査員も加わり、住民グループ(母親、ユースなど)と参加型計画ミーティングを開き、村のよい所を探し、改善すべき点を挙げた中から主要な課題を取り上げて、その原因と結果について話し合った。次に課題を分析し、最後に各地域から3〜5人の代表者が参加して全体ミーティングを開き、解決方法として必要な活動を考えた。本事業は、上記の活動で集めた村人の声を反映させたものである。都市部と農村部の経済格差、私立校と公立校の教育の質の格差、人口の流出と過疎化など多くの課題を抱える少数民族の村々で、村にいながらにして質の高い教育が受けられ、収入を創出するようになること、村人たちが助け合うネットワークづくりを行う。
目的
対象地域全体のエンパワメントのために、教育支援、生活改善支援、ムーブメント推進の3分野にわたる支援を行う。
事業内容
1.教育支援:奨学生支援(11・12年生16人)、教師トレーニング、作文コンテスト(年2回)、
校外学習(11年生、カトマンズ博物館、中央図書館など)
2.生活改善支援:教師の給与(元奨学生への支援)
3.ムーブメント推進
・季刊誌「ロシ・ラハール」発行(年4回発行、25の学校、行政機関、NGOに配布)
・調査・スタディツアー(現地訪問、モニタリング、意見交換、スタディツアー)
4.国内事業(ネパール事例ワークショップ、報告会、村だよりの発行、ハガキの交流など)