住民参加による衛生的な生活指導・学校トイレ建設、利用促進事業(2年目)
対象地域
カンボジア:コンポンチャム州バティエイ郡チュバアンポー地区スタンチュヴェイン村
背景
カンボジアは、アジアの中でも5歳未満の子どもの死亡率が高い。その原因のひとつが、トイレの不足による劣悪な衛生状態である。特に農村地域では、経済的な理由で家庭にトイレを設置できない家庭が多く(設置しているのは1〜2割程度)、屋外で用を足すことが一般的である。そのため、排泄物に含まれる病原菌が人の手などを介して体内に入り、下痢や寄生虫病、風邪などを引き起こしている。小学校の社会科や理科の学習で、衛生的な生活習慣について学ぶ機会はあるものの、実践されていないことが多い。
事業実施地のコンポンチャム州バティエイ郡はメコン川とトンレサップ川に挟まれ、雨季には多くの地域で洪水が発生する。中でも、チュバアンポー地区の人々はきわめて貧しく、住民の80%が貧困状態にあるという。土地がやせているため、雨季でもコメ以外の作物はほとんど収穫できないため、乾季でも稲作ができる他の地域で出稼ぎ労働をしている。
本事業では、同地区スタンチュヴェイン村の小学校1校(スタンチュヴェイン小学校:児童422人、教師8人)において、トイレの建設と衛生的な生活指導を行い、子どもたちの健康状態の改善を目指す。
目的
トイレのない小学校に、トイレと手洗い場を設置するとともに、児童たちが衛生的な生活習慣を身につけることができるようにする。
事業内容
1. トイレ(1棟4室)、手洗い場(2基)の設置
2. 教師への衛生教育研修(3回)
3. 衛生教育の教材作成・準備、清掃道具の購入
4. 衛生的な生活指導の実施(4回)
5. モニタリング