ラオス農村部における寄生虫対策プロジェクト
対象地域
ラオス: カムアン県セバンファイ郡シーブンンフアン地区ブンフアナー村ドンサワン集落
背景
実施団体は、2005年より、対象地域で母子の健康増進を目的とした支援活動(住民への衛生・健康教育、発育測定、妊婦健診、保健ボランティアへの研修会、井戸支援など)を実施してきた。活動を通して住民が衛生や栄養に関する知識を得て、衛生的な習慣(安全な飲み水の引用や手洗いなど)を身に付けた結果、低体重乳児の減少(2009年:23%から2011年:9%)、ビタミンB1欠乏による乳児死亡の減少(母親のビタミンB1摂取の向上)などに成果として表れている。
一方、寄生虫感染については、特段の改善が見られず、感染率は子ども40%、母親86.7%(2011年)と、高い。対象地域には、栄養不良の乳幼児が多く、寄生虫感染は健康状態を悪化させる大きな要因となる。
そこで本事業では、駆虫薬による寄生虫治療、再感染の予防対策を行うとともに、住民自らの取り組みによって寄生虫感染を防止できるよう健康教育を実施する。
目的
村人自身により寄生虫対策が実施されているモデル村を構築する。
(具体的には、寄生虫症の感染率を30%以下まで減少させることを目標とする)
実施した活動
1. 基礎調査(対象:集落の全住民約200人)
2. 駆虫薬による寄生虫治療
3. 寄生虫症の予防対策
(トイレの設置や井戸の整備の推奨、爪切り・サンダルの配布など)
4. 寄生虫予防のための健康教育
(モバイルクリニックにて月1回、健康フェアにて年2回実施)
5. モニタリング(検便検査)