カンボジア王国ラタナキリ州における少数民族のための識字教育
対象地域
カンボジア:ラタナキリ州 オーチュン郡9村、ボケオ郡1村
背景
カンボジア北東部に位置するラタナキリ州は、山岳地帯の辺境地で、数多くの少数民族が暮らしているが、正規の学校が非常に少なく、多くの子どもたちが教育を受けられない状況にある。少数民族の人々は、公用語であるクメール語ができず、クメール人との意思疎通が困難であるため、就業機会が制限され、差別や被害者意識が生まれ、紛争再発の温床となっている。また彼らは計算が出来ないことから騙しや勘違いなどで不利益を被るなど、一般生活においても不利になることが多い。識字学校は2007年に開設されたが、助成の終了により、継続が困難な状況にある。
目的
- 教育の機会に制限のある少数民族に、学習の機会を提供すること
- 教育に必要な設備や教員、教材や文房具などを提供すること
- 村長や教員及び住民が、自主的に学校の管理運営に参加するよう、指導すること
事業内容
- 住民から教員を選び(13名)、養成訓練を実施
- 教科書や文房具を無料配布
- 農作業の時間帯を避け、夜間(19時から21時)に授業を行う(クメール語の読み書きや国・算・理・社の学科)、生徒は年齢制限を設けず、授業料は無料。必要な電力は太陽電池とバッテリーを使用した)
- 当団体のラタナキリ出張所駐在員スタッフ(カンボジア人のスーパーバイザー)が、各学校を最低週1回は訪問し、授業の実施状況や問題点を把握し、アドバイスを行う
- プノンペン事務所に駐在している教員トレーナーが教員養成訓練や学校管理運営の指導を行い、関係機関との連絡調整を行う