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フィリピン離島の貧困村落における子どもたちの学びを支える活動

特定非営利活動法人ゴ−シェア

対象地域

フィリピン:ビサヤ地方ボホール州パンダノン島

背景

フィリピンは著しい経済成長を遂げている一方で、国内の貧困率が上昇し続け、貧富の差が大きい。セブ島周辺に点在する島々は最貧困エリアに該当し、その中でも事業対象地のパンダノン島は最も貧困度合いの高い村落の一つである。

本島の教育施設は、小学校が一つあるだけで、トイレや水場といった子どもたちを支えるべき基本的な設備すら未整備である。家庭の貧困状況から小学校の出席率は低く、特に女子の離脱率が高い。島内には中等学校以上の教育施設は存在しないため、小学校卒業後に進学をしたくとも島外に居住できる場を確保できない限り公立校であってもその道が閉ざされている。政府は教育施設の不足をオンライン教育によって補おうとしているが、電気すら安定的に使えない環境でインターネットを常用できる家庭は2割以下のため、そうした学習機会も享受できずにいる。

2021年には、大型台風による被害で校舎と学校所有の船が損壊し、島外からの教員が通勤できず、教員不足に陥った。教育インフラの不足、不安定さから、子どもたちの教育環境は危機的状況にある。教育リソースの不足は子どもたちから学びの機会を奪い、学習意欲や就学意欲をそいでしまっている。このことは若者から、生活状況や生き方の向上意欲を奪うことに繋がっている。しかし最貧困エリアである周辺離島には国や行政からの公的支援は望めず、民間の国際協力団体による援助もほぼ存在しない。

本事業では、この地域での教育支援に取り組む。

事業目的

1. 子どもたちが学習活動を通じて達成感を、自己有能感を高めて生きる力を培えるよう、適切な学習支援を構築する。

2. 教育支援スタッフ派遣により、保護者支援を行い家庭における教育力を高める。

3. 福祉の専門家との協働により心理面でのサポートも並行して進め、子どもたちの心が癒され学ぶことへ気持ちが向いて、自分の道を歩もうとする意欲を安定して持てるよう、支援をつなぐ。

4. 子どもたちの意欲の向上が家庭での教育意識を高め、それがコミュニティとしての教育力の向上につながり、そしてまた子どもたちを取り巻く環境改善にかえっていく、といった望ましい循環の創出を目指す。


事業内容

1. 教員派遣・学習補助

・教育支援講師の定期派遣によるグループ授業と家庭訪問(月4回)
・子どもチューターの形成(上級生の中から立候補者を募り「教え方」の指導を行ない、上級生が下級生に教えられる体制を作り出す)

2. ソーシャルワーカーや福祉職経験者の配置(月4回)