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ジュマの紛争被害児童・生徒教育支援・キャリア支援

ジュマ・ネット

対象地域

バングラデシュ:チッタゴン菅区 ランガマティ県

背景

バングラディシュはベンガル人が大多数を占める国だが、事業対象地のチッタゴン丘陵地帯には、「ジュマ」と呼ばれる複数のモンゴロイド系少数民族が集住している。ジュマとバングラデシュ政府の間では、1973年から約20年にわたり紛争が行われていた。1997年に和平協定が結ばれたものの、和平協定の内容の不履行や、軍の駐屯がその他地域と比べて集中していることなどから、少数民族が抑圧される状況が生まれている。さらには近年、ジュマの政治グループの分派および内部抗争が深刻化しし、ジュマ社会全体の弱体化が進むと同時に、平和へのはたらきかけも困難を極めている。

そこで実施団体は、2023年度に今井基金の助成を受けて、7名の紛争被害児童・生徒に対する教育支援を実施するとともに、キャリア・ライフスキル教育活動の新たなアプローチを模索した。特に、バングラデシュに進出する日系企業との関係構築を開始しており、日系企業で働くジュマの職員らによる特別授業や、キャリア・ライフスキル教育のカリキュラム構築などの活動を準備している。

過去1年間の活動を通じて、2つの点により焦点を当てることが重要とのではないかと仮説を立て、2024年度はその仮説に基づき活動に取り組んでいく。

【@教育支援そのもののシステム化】
 従来の属人的・状況依存的な交渉や意思決定ではなく、明確なガイドラインや制度を構築することで、より効果的かつ持続的な事業の組み立てを行う。また、キャリア・ライフスキル教育のカリキュラム構築を行うことで、就職に必要なスキル習得の選択肢の提供や働き方や労働者の権利の学習など、学校側・企業側のニーズに沿ったキャリア・ライフスキル教育の基盤を作り上げる。

【A日本の団体であることを活かした日系企業との関係構築強化】
 2023年度の活動を通じて、バングラデシュに進出する日系企業とのつながりが少しずつ生まれてきたため、支援児童・生徒のキャリア教育や就職先候補として協力関係をつくり、企業側のニーズを把握するため、交流プログラム施策を行う。

事業目的

紛争被害児童・生徒の教育支援および就職支援プログラムのシステム化をはかり、事業の効率・質および透明性を高める。

事業内容

1. 被害児童14名への奨学金支援(授業料および生活費を支援)

2.属人性や状況依存的な判断からの脱却や効率化を図るため教育支援プログラムの仕組み化

3.キャリア・ライフスキル教育支援の強化(具体的なキャリアイメージを各自が持つこと、就労に必要な技術や知識を理解することなどをねらいとする)

4.紛争被害を経験した児童・生徒の心理的特性のリサーチ、またリサーチの結果を通しての適切なケアのアプローチの決定・実施