ラオス学校保健プロジェクト2012
対象地域
ラオス:サイタニー郡 バン・チャング村
背景
対象地域のサイタニー郡バン・チャング村は、首都ビエンチャンから車で2時間ほどの、人口約500人の小さな村である。都市部ではトイレの整備や衛生環境の改善は進んできているが、対象地域のような農村部では、トイレの普及率が低く、トイレがあっても使用していない場合も多い。バン・チャング村の小学校には、トイレは設置されているものの、水道設備がなく、小学生がトイレの水を敷地内の井戸から汲んでバケツで運ばなければならない。また、手洗いの慣習がないために、クラスの3分の1は下痢であり、寄生虫病にかかる子どもも多い。
実施団体は、1993年より、学校保健の充実を目指してラオスでの活動を続けてきた。これまでに支援した学校は42校に上る。
本事業では、バン・チャング小学校に水道設備を設置するとともに、老朽化している校舎のトタン屋根の修復を行う。同時に、同校児童への衛生教育と、同校および近郊村の学校での学校保健セミナーを開催する。
目的
@衛生知識の欠如や不衛生な環境を改善することで子どもの寄生虫(特に十二指腸咬虫)
感染や下痢などを予防し、罹患率を下げる。
A教育設備とトイレ、トイレの為の水設備支援を行い、一人でも多くの子どもが健康を保ち学校
で勉強ができるようにする。
実施した活動
@学校保健セミナー(テーマ:「衛生授業の実施方法、手洗い、たばこ・アルコールの害」)
ビエンチャン郡ナテ村小学校と近隣6校の教師約35人を対象にセミナーを実施。
A小学校への衛生知識の小冊子配布と衛生指導の実施
小冊子を配布し、3校で衛生指導を実施(計420人が参加)
B小学校への教育設備、文房具等、スポーツ用品の供与
教育設備(机イス)を4校に20セットずつ、文房具等(ペン・タオル)を子ども120人とPTA・小学校校長に1つずつ、スポーツ用品(サッカーボール等)を小学校1校に供与した。
Cバン・チャング小学校の校舎補修
老朽化した屋根の取り換え、シロアリ駆除を行った。
D水道施設(タンク・ポンプ)の設置
小学校の故障しているタンクを修理した。