小学校児童を対象とした雑炊配給活動に必要な「改良かまど」と覆い屋建設及び菜園作り・栄養教育プログラム
対象地域
カンボジア:シェムリアップ州アンコールクラウ村
背景
近年、カンボジアでは、都市部と農村部の貧富の格差がますます広がりつつある。実施団体と現地協力団体が共同で支援しているシェムリアップ州のアンコールクラウ小学校(児童数:630人)でも、貧困を理由に児童の18%が中退し、家事手伝いや牛追い、草刈等の労働に従事している。この地域は、熱帯特有のラテライト土壌で地力が弱いため、農作物の収穫高が低く、菜園経営など積極的に行う家庭は稀にしか見られない。
実施団体では、2008年より活動拠点をカンボジアに移し、学校に行けない子どものための学校増築や、貧しい子どもの栄養改善のための雑炊活動やかまど・覆い屋建設、菜園づくりなどの活動を行ってきた。
本事業では、アンコールクラウ校に通う児童の健康回復と維持を目的に、熱効率の高い「改良かまど」と覆い屋を建設し、雑炊配給活動、野菜栽培、栄養教育を行う。
目的
@雑炊の配給によって、児童の健康増進を図る。
A菜園づくりを通して野菜栽培に興味を持ち、将来的に家庭でも栽培を始めるように仕向ける。
B児童向けに栄養教育を行うことによって、栄養や健康に関する関心を高める。
実施した活動
@熱効率を高めた改良かまど2基の製作・覆い屋建造
A雑炊配給活動の実施(計5回、栄養不良の児童を含む本校全児童630人を対象)
B菜園作りと野菜栽培
児童と先生が中心となって造成し、その後、生徒と6年生児童で管理を行っている。菜園では、クウシンサイやプティヒなどの葉物野菜を栽培し、雑炊給食の食材として活用されている。
C栄養教育ワークショップ(2回、栄養不良の児童を含む本校全児童630人を対象)
日本からスタッフが訪問し、朝ごはんや歯みがきの重要性など、身近なテーマを取り上げた教育ワークショップを実施。