台風24号(フィリピン名:パブロ)被災者支援のための緊急物資配布事業
ミンダナオNGOネットワーク連合(Mindanao Coalition of Development NGO Networks (MINCODE))
対象地域
フィリピン:ミンダナオ島東ダバオ州カティール・ミュニシパリティ、バガンガ・ミュニシパリティ)
背景
2012年12月4日、フィリピン南部のミンダナオ島に上陸し、各地で鉄砲水や土砂崩れなどを引き起こし、多大な被害をもたらした台風24号は(フィリピン名:パブロ、アジア名:ボーファ)、2011年12月に同地域(ミンダナオ、ビサヤ地方)で死者1,200人以上の被害をもたらした台風21号の最大風速を2.5倍上回る、20年ぶりの超大型台風となった。
フィリピン政府の避難勧告に応じて避難した人もいたが、台風の規模自体が大きく、甚大な被害をもたらした。12月6日の「フィリピン国家災害リスク災害管理委員会」発表では、死者数327人、総被災者数は約290,000人(約60,000世帯)で、時間が経つにつれ被害は拡大し、25日午前6時の発表では、死者数1,067人、行方不明者834人、負傷者2,666人、総被災者6,243,998人(711,682世帯)となった。総避難者数は973,207人(226,497世帯)で、被災地域はミンダナオ島、ビサヤ地域、パラワン島などの34州358ミュニシパリティ(自治区)*と市に及んだ。全壊家屋数は89,666戸、一部損壊家屋は127,151戸、計216,817の家屋が被災し、主要産物であるバナナや椰子などの農産物にも多大な被害が出た。
*ミュニシパリティ(自治区):「州(state)」と「バランガイ(barangay:最小の行政単位)」の間のフィリピンの行政単位。市と同レベルであるが、市より歳入規模などが小さい。
目的
台風24号(フィリピン名:パブロ)の被災者支援
実施した活動
東ダバオ州カティール、バガンガ・ミュニシパリティで住む場所を失った人々を対象に、住居の修繕や再建のための資材を提供した。
1. 対象地域
以下の2地区で活動を実施した。対象地域の住民の9割は先住民族(マンダヤ族)。
@ 東ダバオ州 カティール・ミュニシパリティ キナブランガン・バランガイ
カティール・ミュニシパリティでは、全16バランガイの40,000人(10,000世帯)が被災。
9,729戸の家屋が全壊、271戸が一部損壊した。
A 東ダバオ州 バガンガ・ミュニシパリティ サンラファエル・バランガイ
バガンガ・ミュニシパリティでは、全18バランガイの78,132人(19,533世帯)が被災。
6,900戸の家屋が全壊した。
2. 活動内容
家屋全壊によって住む場所を失った住民92世帯(全てマンダヤ族)に対して、住居用
建築資材を提供した。その他必要な木材・大工道具の手配や、建築作業は住民が負担した。
<1世帯あたりの提供資材>
@トタン板:16枚 (屋根用資材)
A平板:2枚 (屋根の上に雨除けとして利用する資材)
B釘:5キログラム