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バングラデシュ寺子屋学校校舎建設

特定非営利活動法人 アジアキリスト教教育基金(ACEF)

対象地域

 バングラデシュ人民共和国:ジャマルプール県ダポネショール村

背景

 ジャマルプール県には、バングラデシュ北部、インドとの国境地帯にあり、首都ダッカから遠く離れた貧しい農村地帯である。公立学校の設置も行き届いていない地区が多く、住民の識字率が全国平均に比してかなり低いと言われている。このような地域にNGOが小学校を設立・運営することをバングラデシュ政府は奨励している。実施団体ACEFが現地NGOであるBDP (Basic Development Partners)と共働して運営する寺子屋小学校は合計75校(2008年度)のうち30校がジャマルプール県にある。
 特に女性の識字率が低く、女性に教育は必要ないという伝統的な考え方がこの地域にはまだ根強いが、実施団体のACEFとBDPが協働して地道に進めてきた寺子屋学校教育は、着実な成果を上げており、1992年の活動開始から2008年度までに30の寺子屋小学校を定着させた。生徒の半数以上が女子であり、地域住民、特に女の子の親たちの意識や価値観が徐々に変わりつつあることを暗示していると考えられる。実施団体とBDPでは、木の下に黒板を置いただけの青空教室で授業を始め、学校教育の価値と重要性を村人たちに認識してもらうプロセスを大切にしている。運営が軌道に乗った学校の中から、毎年、数校の校舎をレンガ造りに建て替える。ダポネショール村の寺子屋小学校は、草葺の屋根を定期的に葺き替えるなど村人の努力で維持されてきており、周辺の3つの村から通う子どもたちにも教育の機会を提供している。
 2008年度末までに同県のBDP寺子屋小学校30校のうち12校にレンガ造りの校舎を建設することができたが、半数にも至っていない。このため、本事業では、恒久的に使えるレンガ校舎の建設をすすめ、初等教育の地域への定着を促進していく。

目的

 恒久的な教育施設の建設を通して、貧困をはじめ様々な困難の中にある地域の人々や子どもたちに励ましを与え、よりよい将来を自ら切り開くための助けになることを目指す。

事業内容

  • レンガ造りの校舎を建設した(2009年8月完成)。
  • 1ヵ年の幼児教育およびバングラデシュ政府教育省の定めた5ヵ年の小学校教育を行なった(児童数合計約240名)。
  • 地元地域から中等教育を受けた女性を発掘して、教師として養成。  
  • 村人がつくる「教育委員会」と定期的な会合を通し、学校運営にあたる。  
  • 環境衛生教育の普及に努める。  
  • ACEFにより現地を訪問(8月)し、進捗状況の確認、懸案事項の協議を行った。