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ごみ投棄場周辺地域の学校給食と教育支援

LOOB JAPAN(ロオブ・ジャパン)

対象地域

 フィリピン共和国:イロイロ市

背景

 人口40万人の未分別廃棄物を受け入れる「イロイロ市ごみ投棄場」の周辺には、資源ごみの回収で生計を立てる「ウェスト・ピッカー」が1,000人以上いる。しかし、2009年から約200人のID(身分証)取得者以外は投棄場への立ち入りが禁止される。新たな生計支援が急務であったため、実施団体のLOOBでは2008年度、「ごみ投棄場周辺住民の裁縫事業支援と子供の教育支援」(本基金より助成)を実施した。これにより、裁縫技術の向上、国内外からの受注の増加など、活動は軌道に乗ってきたが、物価急騰により、生活の質が改善したという実感を得るには至らない。
 一方、当地の学校は給食がなく児童は昼に帰宅するが、貧困家庭では交通費が捻出できず、中途退学の主因となっている。「ウェスト・ピッカー」の子ども達が通うマンドゥリアオ小学校では全校生徒2,000人のうち、10%が保健婦により栄養失調を認定されている。裁縫事業支援の効果が表れるには数年かかることから、子どもの健全な成長へ向けた支援が必要とされている。そこで本年度は、実施団体が過去2年間行ってきた「奨学金と教育支援」を拡充し、地域も巻き込んだ子どもの教育と栄養改善を実施する。(LOOBでは別途、ごみ投棄場の生計支援として有機菜園を行う予定であり、給食にはこの有機野菜を利用する)

目的

@給食支援:栄養失調児童の栄養バランスの改善、空腹や交通費が捻出できないことよる
  ドロップアウト(中途退学)の削減、成人の栄養に関する知識の向上
A教育支援:子どもの成長に必要な知識の普及

事業内容

 現地法人LOOBフィリピンと連携し、以下の事業を実施する。

@ 給食事業(週5日の無料給食)

  • マンドリアオ小学校の栄養失調と診断された児童約80名を対象とした給食を実施。栄養失調児の体重と身長が増進し、生活態度が快活になった。
  • 専門家による栄養セミナーを開催。

A 教育支援

  • 奨学支援(奨学生45人、うち今井記念海外協力基金からは35人を支援)
  • 野外活動(英語の歌や劇、ゲーム、絵本作りなどアートクラスを実施)
  • 栄養食配給と栄養・衛生知識の普及(児童100人に栄養価の高いスープ等を配給)
  • フィリピン人と日本人ボランティアによる企画・実施・評価過程の統括と管理