フィリピン都市部に暮らす貧困家庭の子どものための奨学生支援
対象地域
フィリピン:オロンガポ市
背景
オロンガポ市では、1991年のピナツボ火山噴火により家や仕事を失った人々や、元米軍基地が再開発されたことにより仕事を求めて集まってきた人々が、衛生状態や治安の悪い不法占拠区での生活を余儀なくされている。このような状況から、家計を支えるために働かなくてはならない子どもたちや、学校に通うための学費がないために路上で1日の大半を過ごしている子どもたちが多くいる。
目的
家計を支えるために働き、学校に通うことが出来ない子どもたちに対する教育支援を行う。また、その子どもたちの母親を組織化しトレーニングを行うことで、母親組織が子どもたちの問題を把握し、解決する能力を身に付ける。
事業内容
日本人駐在員が現地カウンターパートであるTATAG(Tayo Ang Tining At Gabay, Inc.)と協力し合いながらオロンガポ市の13地域において以下の事業を実施する。
- オロンガポ市のストリート・チルドレンと彼らのコミュニティの状況を把握
- 13地域における奨学生500名の選考と入学手続き
- 奨学生500名へ靴・カバンと学用品を支援(一括大量購入で安価にする)
- 奨学生への学習補助(勉強についていけない子どもたちを対象)
- 退学・未就学の子どもたちに対する学習補助および飛び級試験の受験費を補助(10名)
- 出生証明書の登録費や手続きを支援(10名)
- 奨学生の母親組織化とその母親組織メンバー(以下、コミュニティ・スタッフ)による学校と地域内におけるモニタリング(毎月1回)
- 13地域のコミュニティ・スタッフやストリート・エデュケーターに対するトレーニング(約30名):モニタリング手法、ファーストエイドの方法、会計報告書の作成方法、リーダーシップ・トレーニング、子どもの権利など
- ワークキャンプの実施(日本人参加者のホームステイなど現地の人々との交流、および日本で不要になった学用品の寄付を募り現地へ運搬する)