• 基金設定者について
  • 当基金の概要
  • 助成事業一覧
  • これまでの助成実績
  • 受益団体からの声
  • 公益信託制度とは
  • 応募するには
  • お問い合わせ
  • サイトポリシー

ミャンマー少数民族地域の子どもを対象にした、循環型農業のフィールド学習

特定非営利活動法人 アジア麻薬・貧困撲滅協会

対象地域

ミャンマー:シャン州ラショー市およびチャウメ県

背景

本事業の対象地域は、標高800〜1,500メートルの山岳地域で、平均約2エーカーの畑作中心農家が多く、貧困度が高い。複数の少数民族が暮らすこの地域は、かつてケシの栽培地帯であった。1998年からケシの代替作物としてのソバ栽培が行われ、また国自身の努力もあってケシ栽培は激減し、ソバ畑や茶畑へと転換した。

数年前から、換金作物として中国の家畜飼料用のトウモロコシ栽培が盛んになり、化学肥料の使用は一般化し(借金して資材投入する例もみられる)、土壌劣化とさらなる化学肥料投入の悪循環に陥っている。結果、減収につながり、不法作物栽培栽への回帰が懸念されるほか、子どもたちは貧困を理由に学校に通うことができない。

実施団体は、日本の政府開発援助(ODA)によるソバ栽培事業(技術移転)終了後、農家がケシ栽培に戻らずに農業で自立できることを目指し、ソバを始めとする換金作物の栽培指導とフェアトレードによる支援を実施しており、2014年からはソバ栽培農家への循環型農業の指導に力をいれている。

本事業では、将来の農業を担う子どもたちに対して農業技術ややりがいを伝え、家族と暮らしながら農業による生計をたてることができるようになることを目指す。活動は、貧困農家の子ども206名(11〜17歳)が寮生活を送るタアン教育センター(ラショー市)と、実施団体が現地農家と運営するデモ農場(チャウメ地区、近隣農家の子ども約30人が対象)の2カ所で行う。

※本事業は、実施団体が取り組む母体事業「循環型農業の普及のための有機資源調査とたい肥づくり」(3年計画)のうち、主に子どもを対象としたプログラムと位置付けられている。母体事業では、チャウメ県チャウメ、ナムサンで、デモ農場(ソバ、エゴマ、コーン、ウコンなどを栽培)に参加する農家(約30世帯)と出前講座の農家(約100世帯)を対象とした活動を行う。

目的

子どもたち自身が、農業に関する正しい知識を習得し、収入につながる過程を体験することで、農業に関心を持ち、家族と暮らしながら学校にも通える農村社会を実現する。

事業内容

1.循環型農業のフィールドワークと学習会
6月に教育センターとチャウメ地区の2カ所で実施。計230名が参加予定。

2.作物栽培指導
9月・12月に教育センターで実施。累計400名が参加予定。

3.鶏糞プロジェクト(たい肥づくり)
6月に教育センターに鶏小屋を建設(寮生が自力建設)。以降、3月まで交代制で管理し、累計800名が参加予定。